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にじいろちらしずし第1.5弾
第一部 映画『ジェンダー・マリアージュ』上映
第二部 座談会「日本の学校におけるLGBT問題」
8月11日(木)祝日!
午前の部 9時30分オープン、10時スタート
午後の部 13時30分オープン、14時スタート
場所 ウィルあいち 視聴覚ルーム
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参加費(会場費、資料費) 一般1,500円、学生1,000円
お申込み・お問い合わせ
rchirashi★merushika.com
(★を@に改めてください。)
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2015年04月05日

渋谷区の証明書で同性カップルが保証されるのは区営住宅への応募だけ?

スミスPです。

 先月末に成立した渋谷区のいわゆる「同性パートナーシップ条例」、正式には「渋谷区男女平等及び多様性を尊重する社会を推進する条例」と言います。

 現在の区長は男女平等を掲げる条例を制定することに極めて消極的だったようですので、そういう点でも「画期的な変化」なのでした(苦笑)

 それはともかく、この条例、条文に「結婚に相当」という文言があったからでしょうが、何かと話を大きくしたがるメディアが「同性婚条例」と呼んだりして大変な騒ぎになっています。

 しかし、この条例が同性パートナーシップについて規定しているのは、結婚に相当すると認めることであって、結婚に相当するような保証を与えることではありません。

 また、区に結婚に相当すると認められるためには、数万円かけて公正証書を作成し登記した上で区に提出しないといけません。異性カップルが婚姻届を出しさえすれば婚姻関係と認められるのとは、随分違います。

 同性パートナーシップ証明で何ができやすくなるか、何ができないままか、わかりやすい表を見つけました。マイナビニュースの“渋谷区の「同性カップル証明書」全国初の条例は広がるか”という記事にあるものです。(この記事はこの条例に関することをわかりやすくまとめていると思います。)

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 条例は渋谷区のHPにPDFでアップロードされていますので、全文読むことができます。


 条例全体は4月1日から施行されていますが、同性パートナーシップ証明について定めた第10・11条の規定に限って、附則で「この条例の公布の日から起算して1年を超えない範囲内において区規則で定める日から施行する」とされていて、すぐに施行されるわけではありません。

 今選挙期間に入っている統一地方選挙で、渋谷区の区長も区議も改選されますから、選挙結果しだいではすんなり施行されない可能性もないとは言えません。

 しかも、第10条第1項には「区長は〜公序良俗に反しない限りにおいて、パートナーシップに関する証明をすることができる」とあります。どういうことを指して「公序良俗」と言っているのか明示されていませんから、恣意的な運用が行われる懸念もあります。

 もし選挙で、パートナーシップ証明そのものに反対という候補者が区長に当選したら、どういうことになるかはおおよそ想像できます。(現時点では、そういう区長候補者がやや優勢との観測もあります。)

 そして、仮に統一地方選挙の後も区長や区議会の姿勢が変わらなかったとしても、第11条に定める「社会活動での最大限配慮」にどのくらい実効性が伴うかは、「区民および事業者」しだいです。

 例えば、同性カップルがある物件に入居しようとして断られたとします。第15条によれば、当事者は区長に対して相談または苦情の申立てを行うことができます。

 区長は、必要に応じて調査を行うとともに、大家に対して適切な助言または指導を行います。大家が指導に従わなければ、区長は推進会議の意見を聴いて、大家に是正の勧告を行うことができます。大家が勧告に従わないときは、大家の名前等を公表することもできます。

 区には「名前の公表」という切り札があるのですが、その札を切るかどうかの判断は区長しだいですから、慎重になることもありえます。

 それに、指導に従わないから勧告して、勧告にも従わないから名前を公表して、という手順を踏むのに、どのくらいの期間を要するのかも現時点では不明です。住まいを探している者が我慢できる程度で収まるとも限らないわけです。

 また、名前の公表までしたとしても、そこまで拒否し続けた大家が態度を改める保証もありません。

 大手の事業者であれば、評判や外聞を気にして区長の指導や勧告に従うケースが多いのではないかと思いますが、個人事業主の場合にはどうなるかわかりません。

 同性愛者を嫌う大家の所にわざわざ住むことはない、という考え方ももちろんあります。しかし、大手の事業者の物件は概して家賃が高いですから、安価な物件ほど困難が伴うかもしれません。

 パートナーシップ証明によって入居の可能性が確実に高まるのは、相当の収入がある層に偏る結果となる可能性があるわけです。

 これについて、次のような意見があります。





 同性パートナーシップ証明の問題点をまとめたものとして、次のような意見があります。



 ともかくも、多様性を尊重する趣旨の条例が制定されること自体は意義あることに違いありません。

 でも、この条例で保証されることはさして多くないし、現実にどのくらい状況が変化するかは現時点でかなりの部分が未知数なので、あまり過大評価するのも考え物です。

 この条例について気になることはこれだけではありませんが、それはまたいずれ書きたいと思います。

posted by TACO at 20:14| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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