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にじいろちらしずし第1.5弾
第一部 映画『ジェンダー・マリアージュ』上映
第二部 座談会「日本の学校におけるLGBT問題」
8月11日(木)祝日!
午前の部 9時30分オープン、10時スタート
午後の部 13時30分オープン、14時スタート
場所 ウィルあいち 視聴覚ルーム
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参加費(会場費、資料費) 一般1,500円、学生1,000円
お申込み・お問い合わせ
rchirashi★merushika.com
(★を@に改めてください。)
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2013年06月08日

「あの頃」を歌ってみた

 スミスpです。

 6月3日の練習で、さよならポニーテールの「あの頃」を歌を歌いました。

 さよならポニーテールは不思議なユニットです。

 3人の女性が中心となって音楽、イラスト、ミュージック・ビデオ、コミックなどを発表しているユニット・・・・ということになっているんだけど、ライブは一切やらず、音楽活動はMySpace等のソーシャルメディア上で展開し、およそ公の場というものに姿を見せたことがないのです。

 MySpace上のページを見ると、メンバーは写真じゃなくてイラストで掲載されているし、中心だという3人の女性のほかにも8人がメンバーとして挙げられているんだけど、中には担当が「応援など」という人もいたりして・・・・。意図的に「謎」を演出している感じがプンプンします。

 でも、そういう徹底の仕方は結構好きだったりもします。




 さて、「あの頃」は一言で言ってしまうと、青臭い片思いの歌です。

♪あの頃と言えば
 ぼくらの中で起こることだけが
 世界のすべてだったよ

 そんな「あの頃」って、誰にもあるものなんでしょうか?「ぼくら」の範囲にもよるかもしれませんが、自分と自分の周りに起こることだけがリアル、っていう感覚なら、私にも経験がある。それも一言で言ってしまうと、要するに「若さ」というもの。

♪きみが笑えば ぼくも笑った
 でもね 肝心なことは言えないままで
 きみが願うことのすべてを 叶えてあげたいんだ
 その笑顔がぼくの光だから

 ああ、くすぐったいですね。こういう感情ってそれ自体くすぐったいんだけど、こうして「君の笑顔が僕の光」なんて言葉にしちゃうと、ますますくすぐったいですね。

 でも、このくすぐったい言葉こそが「言えないままで」終わってしまった「肝心なこと」なんですよね。

♪みんなで騒いでても横目で見てたんだよ
 気付いて欲しかったのにさ
 目が合えばごまかした
 なんでだろう・・・

 なんでなのか、私にはわかります。怖いからです。

 自分は相手を好きだけど、相手が自分を同じように好きでいてくれるかわからない。だから、「きみが好き」って気持ちをわかってもらいたいけど、「あなたなんか好きじゃない」って言われるのが怖いのです。

♪描く未来のなか隣に いつもきみがいるんだ
 人はひとりきりじゃ弱いから

 確かに「人はひとりきりじゃ弱い」ものでしょう。でも、本当に「ひとりきり」でいる時は、たいてい自分の弱さを自覚しません。隣にいてほしい人が見つかった時に、初めて自分の弱さを思い知らされるのです。「描く未来」の手前で立ち止まってしまうという形で。

♪きみがいる毎日が あたり前だったから
 いつか離れてしまうなんて
 想像もしなかった 昨日まで・・・

 想像もしなかった別離? それは突然訪れたわけではありません。

♪誰もが大人になる  季節は巡り
 離ればなれに旅立つ
 いつまでも手をふりつづけたよ

 これって、要するに卒業して別々の道に進む、みたいな状況ですよね。だから、別離は十分予想可能だったはず。「想像もしなかった」という言い回しは絶妙だ。想像できなかったわけじゃなくて、想像しようとしていなかったんですね。

 好きでいてほしいという願望と好きじゃないと言われる不安。信じたいという願望と裏切られる不安。それは表裏一体のものなのでしょう。だから、なかなか身動きが取れなくて、そしてこの語り手は、いずれ離れ離れになる時が来るという現実を直視できなかったんでしょうね。

 「隣にいつもきみがいる」未来を実現するには、「きみが好き」の一言が絶対に必要だったのに。

♪なんでだろう・・・ なんでだろう・・・

と、同じフレーズをリフレインして、この歌は終わります。

 語り手はこの片思いを「あの頃」と、過去のこととして語っているけど、願望と不安の葛藤はまだ生々しく自分の中に残っているんでせすね。深い悔恨とともに。

 「好きだ」と打ち明けたからって、期待通りの答えが返ってくるとは限らないし、もしも「隣にいつもきみがいる」ようになったからって、「きみが願うことのすべてを叶えてあげ」られるわけではありません。それどころか、「隣にいつもいる」せいでかえって嫌な思いをすることだってあったりもします。それが現実です。

 だから、「片思いのうちが一番幸せ」って言う人もいますね。

 打ち明けないから「好きじゃない」と言われない。信じないから裏切られない。「隣にいつもいる」ことがない代わり、そのせいで嫌な思いをすることもない。それもまあ、平和だし、そこそこに幸せなんですよね。

 でも、あえてちょっと大人ぶったことを言っちゃうと、「好き」って返事がもらえたり、「好きじゃない」って言われちゃったり、相手から信じてもらえたり、相手から裏切られたり、「隣にいつもきみがいる」ようになっても「きみが願うことのすべてを叶えてあげ」られるわけじゃないってことを思い知ったり、「きみが願うこと」の一つでも叶えてあげられたり、「隣にいつもいる」せいで嫌な思いをしたり、「隣にいつもいる」ことをやっぱり良かったと思えたりする方が、きっといいと思うんです。

 相手も自分を好きでいてくれるか。相手を信じて本当に大丈夫か。人を好きになればなるほど、相手の気持ちや態度がすごく気になるけど、本当に大事なことは、たぶんそれじゃないんでしょう。

 自分が相手をずっと好きでいられるか。自分が相手を本当に信じ続けられるか。そっちの方がきっともっと大事なんじゃないかと思うんです。

posted by TACO at 16:52| Comment(0) | 練習 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする